「農業×IT」の現状と展望をざっくり語る

2022年10月21日 金曜日

お久しぶりです。相談役のよこやまです。

先週、「農業Week」という展示会を見学しに幕張メッセに行ってきました。

農業とITの組み合わせの進化の現在地がどこなのかをしっかり見極めようという目的で行ってきたのですが、大手農機メーカーを中心にかなり盛り上がってましたね。とても勉強になりました。。。

行く前には、日本の農業の最新の課題は、
 ・ 高齢化&後継者不足
 ・ 想定外レベルの異常気象の増加
とかなのかな、というくらいの認識を漠然と持っていたのですが、大枠それは合っていました(ホッ)。
で、その両方の課題とも、最新のIT技術を取り入れることで、完全に解消とまではいかなくても大きく緩和できる時代になっているんだなぁ、ということがよくわかりました。

もう少し詳しくお話しすると、農業従事者の高齢化、後継者不足の問題から何が起きているかというと、高齢で農業を引退して跡継ぎもいなくなった農地は近所の農家(そちとて若くはないが。。。)が引き取るケースが多いそうです。
となると、ひと昔前に比べて、農家1軒あたりの耕地面積は大きく増える方向、それをこなすために、例えば、高性能の農機を入れたり、ITの技術を取り入れて効率化が必要だということです。
特に印象的だったのは、ドローンを使った農薬散布や生育診断、リアルタイムに収穫した農作物のデータを取得し選別できる農機あたりです。
異常気象への対応の方についても、水位センサーを使って自動で取水弁、排水弁を制御する技術だったり、リアルタイムの天気予報をAIが分析して、最適な対処方法やタイミングを指示してくれる技術に感動しました。

一言でいうと、「ここまで進んでいたのか!!」でした。

ただその一方で、私なりにまだ課題が残っているなとも感じました。

まず、最新のIT技術や農機を導入するのにコストがかかり、スキルも必要なこと。
大規模農家にはいいかもしれませんが、中小規模の農家にとっては負担が大きく、ハードルが高いことと思われます。また、広くて整形された農地なら大丈夫でも段々畑とか、棚田とか、そこまではいかなくても狭くて不整形の農地の場合、農機が入れられないとなった場合にどうするのか?という問題。

それと、データ連携、ビッグデータ活用を考えた際に、現状農機メーカーは独自の規格、フォーマットで囲い込み戦略を取っているように見えましたが、異なるメーカー間でもデータの共有化ができるようになることで、もっとできることが増える気がしました。いわゆるオープンプラットフォーム化の考えが農業ITの世界にも必要なのではということです。そして、そこまで革新的に話を持っていくことはできない場合、例えばフォーマットの異なる2社のデータのコンバーターを作成、提供することで、データ連携がちゃんとできるようにすると喜ばれるかもしれないなと。

こういった課題に対して、小回りが利く我々にしかできないことがあることは間違いなく、この先の事業計画を考える上で、ちょっとちゃんと考えてみない?と思うきっかけとなる1日でした。

今回は堅めな話になってしまいすいませんでした~。
(たまにはこんなネタがあってもよいですよね??)